下水道と浄化槽 トイレの設備
トイレの排水を処理する際に、下水道と浄化槽があります。
通常は地域ごとに決まっているので、考慮する必要はない項目ともいえます。
しかし新たに土地を探して住まいを建てる際には、チェックポイントの一つとなります。
下水道は、トイレなど住まいから発生する排水を下水道に流し、一箇所にまとめて処理を行います。
衛生面や汚水を綺麗にする効果が高いので、都市部の多くでは下水道となっています。
通常下水道の使用料金は、使用する水道水の量と連動して計算されます。
そこで水道水を沢山使用すると、下水道に排水を流さなくても(庭木に水をまいたりしても)下水道の料金が高くなります。
下水道は一度接続してしまえば、メンテナンスはほとんど必要ありません。
地域にもよりますが、通常 浄化槽のメンテナンス費用よりも、下水道の使用料金の方が安価となります。
便利で快適な上に、費用も少なめで済むという大きな利点があるのです。
浄化槽は、下水道が整備されていない地域では、ほとんどの場合必要となります。
最近ではキッチンや浴室からの生活排水もまとめて処理する、合併浄化槽を設置しなければならない地域がほとんどです。
浄化槽の設置には、かなりの費用がかかります。
しかし各市町村には ほとんどの地域で補助金制度があるので、それを利用すれば設置費用は ほとんどかからない場合も多くなります。
浄化槽には定期的なメンテナンスと、ポンプを動かす電気代が必要となります。
浄化槽は定期的に、薬剤の追加や汚水の汲み取りを行うことになります。
この1年間のメンテナンス費用は、下水道を1年間使用する費用より高額となる場合がほとんどです。
さらに浄化槽を上手く働かせる為に、ポンプで空気を送る必要があります。
このポンプの電気代も必要となるので、1年間に必要な費用は、浄化槽の方が下水道より高くなってしまうのです。
浄化槽から臭いがすることは、ほとんどありません。
ただ汚水の汲み取りの際には若干臭いが発生しますし、汲み取り作業中はクルマが住まいの前に止まっていることとなります。
下水道と浄化槽を比べると、一般的には下水道の方がコストの面でも快適さの面でも有利です。
土地を新たに選ぶ際は、一つのポイントとなるでしょう。
下水道を利用する場合は特に問題はありませんが、浄化槽を使用する場合には、敷地内に浄化槽を設置するスペースも必要となります。
排水の経路によっては、排水をスムーズに行う為にポンプが必要となる場合もあります。
安易に土地を選んでしまうと、住まいの工事の際に予期せぬ費用が加算される可能性もあるのです。