グレアと演色評価指数 明かりの概要や特徴
照明の専門用語として、グレアと演色評価指数があります。
厳密に調整することは難しいのですが、不快な明るさを無くし、部屋の用途に適した照明とするためには、概要を知っておくと便利なのです。
グレアとは、不快な光のまぶしさのことです。
電球を直接見るとまぶしさを感じますし、白い壁に反射した光をまぶしく感じることもあります。
こんなまぶしさ、つまりグレアを防ぐことが、快適な照明には欠かせないのです。
照明機器自体にグレアを感じることも少なくありません。
特に寝室など天井を見ることが多い場所では、蛍光灯でもまぶしさを感じやすくなります。
電球やLED照明も、直接見るとまぶしい照明といえるでしょう。
ただLED照明は斜めから見ると、あまりまぶしさを感じなくなります。
グレアは、部屋全体の明るさによっても影響が変わってきます。
全体が明るい部屋では、多少明るい部分があっても気になりませんが、暗い部屋では一箇所が明るいと不快なまぶしさを感じやすくなります。
反対に、部屋全体が明るすぎると、全てがグレアになってしまうことあるのです。
照明によって感じるまぶしさは大きく変わってくるので、グレアを完全に無くすことは難しいものです。
そこで普段の生活でグレアが気にならないようにすることが、住まいの照明には大切なのです。
特に光を反射しやすい鏡と照明の位置関係は重要で、照明の位置や見る位置が少し変わるだけでもまぶしさを感じることがあるので、要注意です。
演色評価指数は、自然の光に近い基準光との色ずれを評価する数値です。
色を鮮やかに見せるためには、この演色評価指数が高いことがポイントとなります。
通常は平均演色評価指数(Ra)を使用し、100に近いほど評価が高く、色を鮮やかに見ることが出来ることになります。
白熱電球のRaは100、自然の光に近く、色を鮮やかに見ることができます。
蛍光灯やLEDでは、演色性が高いランプはRaが90程度ありますが、80程度のランプもあります。
平均演色評価指数(Ra)は、基準光に色が近いだけで評価が高くなるので、色温度Kが異なれば評価も異なります。
実際の色の鮮やかさとはズレが生じる場合もあるので、参考程度に見ることも大切です。
特にLED照明は、実際の鮮やかさ以上に数値が高めに出る傾向があるようなのです。
演色評価指数、つまり色鮮やかに見せたい場所は、住まいの中ではダイニングと化粧室が中心となりそうです。
ダイニングでは、食事をより色鮮やかに見せることで、食欲増進や気持ち良さにつながります。
ダイニングやレストランの照明に電球が使われることが多いのは、この演色性の高さによるものです。
上手に化粧する為には、色を正確に見る必要があるので、色鮮やかなランプで見る事が大切なのです。
絵画や写真を見る場合などにも、色鮮やかに見えることは重要です。
住まいの照明において、グレアを防ぐことは大きなポイントです。
照明選びの段階でも、まぶしさを無くすことを考えましょう。
まぶしさがどうしても気になる場所があったら、その部分に布をかけると緩和されます。
鏡の前でまぶしさを感じたら、立つ場所をちょっとずらすと、まぶしさを防ぐことが出来ることもあります。
住まいの中には、鮮やかに見えることが大切な場所があります。
そんな場所には、演色性の高い照明ランプを使うことで色を鮮やかに見ることが出来て、より快適な暮らしの手助けとなるのです。